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◎最新の長期相場・判定ナビ(LMI)は開始準備中
(6月12日から月次更新予定)。
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2021年末に確率優勢の相場・想定線を算出できず、
翌1月初旬以降で相場対応に追われた事を改善する為、
従来は手薄だった
70年代インフレ景気・株式指標のデータ分析を手厚くし、
長期相場のお値打ち感(割高・割安)を測る
ナビの開発を進めてきました。
その結果、
長期投資(運用)における
伝家の宝刀ともいうべき、
納得のいく指標が仕上がりました。
詳細は後述にて
ご確認頂きたいのですが、
王道のファンダメンタルズで算出する判定ナビで
長期相場の大局観を持ったうえに、
テクニカル分析を細やかな精査に用いれば、
鬼に金棒!!
このブル・ベア測定器が
長期投資を圧倒的有利に戦うための
強力な参考指標になれば幸いです。
なお、
今後は2022年6月から月次更新していく予定です。
では、
さっそく以下にてご紹介します!
長期相場・判定ナビ<LMI=Leading Market Indicator>
これが波乱相場で活躍期待の
長期相場の心強い友・判定ナビ(LMI)になりますが、
まず各指標・構成説明をざっと一読ください。
◇朝香イールド・スプレッド
(ACYS=Asaka Composite Yeild Spread)
株式利回りと債券・政策金利との調整利回り差に
物価変動を加味した独自指標。
株価が金利と物価から鑑みて
割高・割安(お値打ち感)を判定します。
・朝香イールド・スプレッド(ACYS)の構成要素
(全US指標)
┣株価利回り(S&P500 単純株式利回り)
┣シラーPER版・株式利回り
┣配当利回り
┣政策金利(FF金利)
┣10年金利
┣2年金利
┣3か月金利
┣CPI(消費者物価指数)
◇ブル・ベア指数
(BBI=Bull Bear Index)
朝香イールド・スプレッドをベースに
王道の経済指標を加味した独自指標。
株価が主要な経済指標から鑑みて
割高・割安(お値打ち感)を判定します。
・ブル・ベア指数(BBI)の構成要素
(全US指標)
┣ACYS(朝香イールド・スプレッド)
┣1年金利
┣ISM製造業景気指数
┣WTI原油先物価格
┣住宅指標(着工・供給在庫・30年ローン金利を調合)
┣雇用指標(失業率・非農業部門雇用者数と内訳を調合)
◇長期相場・ナビ(LMI)の使い方・活用法
続いて、
LMIのカンタンな使い方は、
以下の通りです。
<簡易版>
0を分岐にプラスならブル、マイナスならベアを優勢に投資戦略を組み立てる
(中長期レンジで、仮に株価が下げていてもプラスならブルが報われ、マイナスなら上げていてもベアが報われていきやすい事を意味し、株価が上昇に転じてブルが続けばロングホールドと押し目買い、株価が下落に転じてベアが続けばショートやディフェンシブ属性の買いが報われやすいと読み解き活用します)
・ACYS・BBIが両方ともプラス
=長期相場でブル・買い優勢で臨むべき時、あるいはそれが近づくサイン
・ACYS・BBIが両方ともマイナス
=長期相場でベア・売り/ヘッジ優勢で臨むべき時、あるいはそれが近づくサイン
・2つの指標がプラスとマイナスでわかれた時
=ブルorベア姿勢を継続しつつ、ロング・ショートの二刀流も駆使して流れの転換まで柔軟かつ中立で臨む
他の数多の指標やチャートサインなどで
細かいチューニングは必要となりますが、
以上がLMIに基づく基本スタンスとなります。
なおLMIを構成する2指数の、
プラスの数値が大きい=割安感が大きくお値打ち度が高い、
マイナスの数値が大きい=割高感が大きくお値打ち感が低い、
と判定し、
今後の株価が、
そういう方向性を織り込んでいく可能性を鑑みて、
日々の相場に臨んでいく参考指標とします。
また、
この指標を
季節と天気で例えるなら、
この長期相場・判定ナビは、
相場の四季(春夏秋冬)の到来を
(事前に)教えてくれるもので、
日々の相場観でのコメントや分析は
その季節の中での晴れ・雨・くもりなどの
小局天気だと捉えてみてください。
<おおまかな活用の流れ>
①(21年9月のように)2指標がマイ転すれば、長期天井圏を警戒して売り上がる/守りを始めて備えていく
(各自の投資姿勢や戦略に従ってキャッシュ増や割高な銘柄を売って、よりディフェンシブな銘柄に資金を振り向ける等。ブログで触れた年末・年明けの保険・資源・配当株/ETFの仕込みは、このLMIがあれば秋から十分に準備をすることができたと思います)
↓
②(22年1月のように)売り優勢・天井崩落到来で下げて儲かるヘッジ・保険対応orディフェンシブ株orキャッシュ増などで守りを強める
↓
③どちらかの指標がプラス圏に転じてくれば、一段の急落・調整、10年に一度の買い時に備える
(短期相場で陰の極がでれば短期的には底値の打診買い開始のケースもあり)
↓
④2指標がプラスに転換すれば、底値圏と判断して「黄金の下り坂」を買い下がる
(細かい状況はその時のチャートや環境次第ですが、ヘッジ・保険対応は最後の勝負・完全解消に向けた時)
↓
⑤2指標が+2.5~5超なら株式市場は緊急事態でも大底圏と判断し、世紀の逆張り・ここぞとばかり買い向かう
(テクニカルでも週足・月足ベースでこういう時には大きな出来高ができたりするものです)
↓
⑥(直近では20年4-7月以降)指標が極端なプラスから低下しても、マイナス転換までずっとブル、常に調整は押し目
↓
⑦どちらかの指標がマイ転したら、投資姿勢はニュートラルにした上で、両指標のマイナス転換まで相場に乗り続ける
(なお、この際にはテクニカルでの相場の天井圏警戒サインやトレンド崩壊もあわせてチェックして最終判断)
↓
⑧最初の①に戻る。相場の歴史と賢明なる投資運用はこの繰り返し
<過去推移の拡大図>
1967年~1987年のLMI推移チャート
※赤矢印はベア優勢、緑の矢印はブル優勢で投資戦略を組む時期
1985年~2003年のLMI推移チャート
※黄色の丸は株を長期・お値打ちで仕込める「黄金の下り坂」の時期
2002年~2021年のLMI推移チャート
※2020年春の黄色の丸は黄金の下り坂というよりは、短期で一瞬の好機で終わった「銀の崖」という感じ
これまでのLMIの推移を
チェックしたわけですが、
過去55年間の相場において、
米国株はもとより、
日本株もここぞという天底は連動してきたため
長期投資(運用)を圧倒的有利にする
武器になりそうです。
また、
一般的には、
ファンダメンタル指標は景気を、
テクニカル指標は株価の見極めに
利用するのですが、
このLMIは、
ファンダメンタル指標を
株の運用目的に特化して活用していることが
ユニークな点かもしれません。
<LMIのマイ転と黄金の下り坂についての所感>
2001~2003年も、
2008年10月~2009年2月も、
まだ記憶に新しい2020年2月~3月も
変動の激しい「ブル・ベア指数(BBI)」は、
7.5~10ポイント超のプラス、
つまり、
株価利回り・金利並びに各経済指標からみて
株価は劇的にお値打ち感ある激安!!、
だからガンガン買い続けて良し、
と示唆しており、
株価の下がりは
きついかもしれませんが、
明確な根拠があれば話は別です。
これからは、
今までの複雑かつグラフいっぱいだった
従来の提示しにくい指標MAPではなく、
この分かりやすいLMIを活用しながら、
相場と戦えるわけです。
そして上記のような、
割安な株価がさらに劇的に売り込まれる
「黄金の下り坂」を買える長期投資家こそが、
ウォーレンバフェットやカルロス・スリムのようになれると心得、
これからの相場に相応の準備を整えて、
ワクワクしながら臨んでいきましょう。
(6/3追記:なお、常に相場は「今」しかわかりませんので、自律反発にすぎないと見なした22年5月が底となる可能性を示す別のファンダメンタル指標のサインなどもありますので、そこだけをひたすら待つのではなく、そういう展開にイザなった時に、ガンガン買う余力なんてないよ・・・とならないように日々の相場に対応していく必要があるのです)
仮に10,000円で買った100円の株価(1単元100株)が
10円になれば含み損は9割ですが、
買った時は1束(1単元)しか買えなかった株も、
今度は同じ10,000円で同じ企業の将来性を10束も
大人買いできるではないですか!
2000年12月に9割減を喰らった際には投資1年生で、
まだこういう発想は無かったのですが、
株価は崩壊しても、
投資先の事業・経営は崩壊しておらず、
懸命に製品・サービスを世の中に提供し、
将来の絵図実現に向けた動きが多少遅くなっても
有望性が保持されているなら、
株価の崩壊は
価値のあるものを安く買えるバーゲン、
そう捉えていただきたいのです。
(狙っていた商品が半値以上に安くなったら基本的にはみなさん喜ぶでしょ!なんでバッグや時計やお肉や洋服のバーゲンは待てて活用できるのに、企業のバーゲンは喜ばないなんて・・・もちろん、熟成ワインと同じですぐ飲めないし、利は得れない=寝かせる時間・マネーが必要で一概には比較できない部分もありますが、本来投資を続けていくなら、バーゲン万歳でいきたいものです。もっとも、どうしても余裕のない方は企業を絞るか、このLMIがプラ転してからでもいいので、長期相場の波をテコにして波乱相場を生き抜き、投資の果実を得て欲しいと思います)
◇LMIの更新予定頻度
米国消費者物価指数発表から1週間以内を目安(月次)
◇次回の更新予定
当面はこのブログにて更新していきます。
次回は6月12日(日)の予定です。
(雇用統計や消費者物価の詳細値の吸い上げ・分析が早期終了した場合は早期更新もあるかもしれません。なお、LMIの数値は既述した景気・株価指標のみの数値が客観的に反映されます。それに対する合理的・主観コメントの解釈部分が分析であり、LMIの発表値には一切の主観・解釈・加点減点は含まれませんので、念のため補足いたします)
◇その他
・この判定ナビ(LMI)は中長期投資運用のための活用指標です。
超長期の積立資産形成は別途大事にしてください。
(世界株やSP500・ナスダックなどでコア資産形成を行っているウン十年の積み立てとは別の運用面で有効活用ください。このブログ記事では主に中長期運用(その流れの中での短期投資含む)に主なフォーカスをあてています。しかしながら、超長期資産形成における株式投資はほとんどの主要国の株式は30年以上買い続ければ、プラスの恩恵を受けるわけですから、超長期積立でしっかりと資産形成を行って、資本成長率が経済成長率を上回るr>gの恩恵を受けて欲しいですし、それは逃さない上で、資産の効率運用の知恵と技術としてこのような指標を開発しています。たまに同じことを綴りますが、注意喚起と念のため)
・LMIで長期相場の青信号(ブル)点灯、あるいは点灯を見越して新作本の準備も進めていきます。
(黄金の下り坂がどこで下げ止まるか最も怖いが最も儲かる。なんとなくでは途方に暮れますが、相場の武器をしっかり装備していれば、危機は好機に激変していく。今回の調整劇からの底打ち後は、各種指標からコロナ後の様な急激な上げ戻りとはいかず、しばらく中期的な低迷相場を現状では展望しておりますが、それは逆に長期投資家にとってはコツコツと玉を仕込みやすい時間が続くありがたい状況とも言えます。軍資金を少しでも増やすことに精力を尽くしつつ、人生で数度しかないブル大号令の日に備えていきたい、そう思っています。なお、ブログを参考に1月からヘッジ・保険のつもりが成長株のドローダウン以上の利を上げた同志、あるいは相場の異変にひとまずキャッシュで待ちの方はいい方ですが、00年12月の投資1年目の私のように成長株だけで思いっきり天井崩壊だけを直撃した方もおられる状況がなければ、このような有益なものをベースに相場観は書いても、そのもの自体をオープンに出すことはありませんでした。私も悔しい想いがありますので、先般の付録企画の金利の「く」の字テクニックなども、このイールド・スプレッドの算出の基の1つになっており、公開させて頂きました。改めてですが、最後に再度申し上げさせていただきます)
ご参考まで。