欧州、日本と違い、高値更新を続ける米国株。
1929年の米国市場も、欧州不安で欧州の相場は大きく下がっており、
堅調で世界の資金が集まっていた米国の突然の下落がきっかけとなりました。
ただ、当時と違うのは、
1929年は米国が利上げを続けていたが、
現在はQE1、QE2が実施され、金融緩和第3弾QE3の実施が期待されている
利下げ局面にある。
だから、当時と全く同じことは起こりえないと思う。
しかしながら、最大限の警戒を解く状況にもない。
私の懸念は、2大経済大国にある。
一つは中国。
それは1年前くらいのブログで、現在の状況を書き当てている。
実際、鉄鋼やレアメタルの採掘地にまで乗り込んだのですから、
それが1年の月日を経て実体経済になっているのは当然といえば当然ですが。
更なる不安は、在庫が増している状況で、
「減産」が非常に遅い事だ。
日本の素材メーカーの業績に悪影響を与えている。
中国の素材関連企業が減産できないのも、
地方政府や取り巻きの影響によるものかもしれない。
するべき経営をできない状況は、さらなる事態悪化を招く。
輸出先の欧州の状況も悪化を続けており、
中国経済の試練到来は世界経済の大きな痛手だ。
もう一つは米国。
「金融政策の限界だ・・・」の一言が、
堅調な米国市場にクラッシュをあたえる事を懸念している。
QE3、QE4と打ち出しても、金融政策は非常に有益だが限界がある。
FRBが時間稼ぎをしている間、政治が財政政策を打ち出さなければ、
景気は悪化するだろう。
財政の崖がもっと大きな問題になるのか、
大統領選の接戦が、世論を二分し、有益な財政政策を打てなくなるのか、
そういった状況が引き金となれば、米国市場の急落もありうる。
堅調な米国市場が急落すれば、
欧州、中国、日本はリーマン後の最安値をつけていくだろう。
しかし、その時こそ経営権や技術が欲しい会社の買い時である。
市場に上場した会社の株を経営に口をはさめるほど買い進めるのは、
時間がかかるか、場合によっては途中でオーナーのMBOにあったりする。
暴落こそ優良企業への投資チャンス。
暴落こそ不良企業への空売りチャンス。
超のつく暴落を期待したい。
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