投資の巨人は皆が怯えるときにキャッシュを動かす
今日の日経ヴェリタス46面にバフェットの記事が。
16日に開示された保有株式によれば、
昨年春の45ドルから15ドルに株価の急落した石油・天然ガスパイプライン大手、
米キンダー株を約450億円。
さらには石油精製のフィリップス66を5000億円投資した後、
さらに買い増していることがあきらかになった。
ここから読み解けるのは、
バフェットが今後10年はまだまだ石油依存が米国で続き、
今の金額なら支払う価格よりも将来得る金額が大きくなるという価値を手にしたと判断したと言える。
資産を大きく伸ばすものは、誰かがキャッシュに困って慌てふためいたときにキャッシュを動かす。
これは過去の歴史から延々と続く原則であり、
そうでなければ年末の化学メーカーの買収劇も成功裏には終わらなかったという実感もあるし、
この原則は真似ていきたい。
しかしながら、
株式市場においては、
バフェットは前回相場でも2007年から逆張りを始めていて、
私がいうのも厚かましいが、いつもちょっと早いんだよね。
彼からすると5000億円はバークシャーの生死に関わるような金額じゃないからできる。
しかし、私のような弱小投資家は、
まだまだ経済指標がマイナスで景気敏感企業の決算が赤字で、
世の中総悲観のようなときに逆場ばりの買いを入れて資産を増やす必要がある。
もっとも、バフェットの場合は動かす資金が大きすぎて、
逆風の序盤から買っていかないと希望の量を保有できないと思いますので、
お金がありすぎるというのも悩みの種なのでしょうが、
はやく投資の巨人になりたいものです。
それにしても先週の日経だったか、
こういう局面になると投資信託のお金は逃げて、
昨年の株高の時に最も流入してくるグラフが掲載されていましたが、
この一般のマネーの愚の骨頂はなんとかならないものだろうか。
「不景気で買って、低迷期で買い増して、好景気で売る」
こんな小学生でもわかる簡単なやり方をどうしてできないんだろう。
こんな偉そうにいってますが、
ITバブルで投資が2倍になってその後9割減を経験した痛い失敗をしたこともあるので、
昨年の夏に買った人は勉強代だと割り切って、投資の巨人の後についていける鍛錬をしていてください。
☆不景気を客観的に判断するための8つの基準を明確に紹介
合理的な逆張りで「安く買って高く売る」朝香式・投資3原則
- 関連記事
-
- 結局は相対価値の高いものを安値で仕入れて、時間を「待つ」ことができるものが勝つ (2016/03/17)
- 投資の巨人は皆が怯えるときにキャッシュを動かす (2016/02/21)
- 住友金属鉱山 非常にシャープな切り口の緒方専務のインタビューから景気を読む (2016/02/20)