以下は
朝香独自の最新ツールによる
銘柄検証事例です。
日本株4例目は
リーマンショック後からコロナショック前までの期間で
最大296.5倍と2番目に上昇した
日創プロパティ(3440)を取り上げます。
私の注目銘柄ではありませんでしたが、
新バリュエーション評価法が有効な実例です。
最初に加工図表と解説、
後半で未加工の図表と各ランク等の見方を
掲載しています。
初めて当バリュエーションに触れる方や
まだ見方を未習得の方は後半部分から先にご覧ください。
では、始めましょう!
事例⑥ 日創プロパティ(3440)
「212倍/267倍/430倍 日創プロパティ 推移事例と教訓など」
(↑クリックで拡大できます。簡単な見方やプレーン状態の図表は下部参照資料をご覧ください。なお、時価総額500億円以下の部分は、小型株の企業脆弱性を鑑みて短期指標のチェック項目を増やしてバリュエーション評価を行っています)
◎リーマンショック後の最安値→コロナショック前まで最大296.5倍
リーマンショック後から
コロナショック前までの相場サイクルで
2番目に上昇した銘柄のようです
◎【SSランク初登場】会社四季報を活用した定点査定でずっとホールドした場合の最大値は267倍(倍率①)
最上位・究極のバリュー株である
SSランクの基点①(08年11月・青線枠の最上部)で買って、
この新バリュエーションを活用してホールドし、
最下位のGランク(13年3月・濃い赤点線枠)で売れば最大267.8倍。
仮に13年2月のD4ランク以降からGランクに至る
たった1か月未満の急騰劇の途中で売ってしまっても
長期個別株投資の醍醐味=巨利の果実(楽々100倍)を獲得できそう。
(倍率①推移=濃い紫の矢印参照)
◎【2回もSSランクのサインが点灯】売買を2回に分ければ利幅は430倍!(倍率②)
同じく最上位SSランクの基点①(08年11月基点)で買って、
図表内で初出現のほぼDランクに近いCランク(09年8月)に
いったん2.3倍で売ってしまうと仮定します。
そして、
その後にずっと同社をウォッチし続けていると、
2010年11月(黒の点線枠参照)に
再び最上位・究極バリューであるSSランクサイン点灯で買戻し、
(09年11月のSFランクでの再INでも結果は同じで、10年2月のSFランクならもっと利幅は大きくなりますが、例示にSSランクを使いたかったのと、SSランクが点灯すれば「じゃあ、もう一回INしてみるか」となりやすいかなと)
13年3月の最下位・超激高Gランクで
売っていれば、
2.03倍(約2割 税調整後)の再投資×212倍=430倍
と、
運用パフォーマンスが
跳ね上がります。
◎【SSランクの種】は2年4か月で巨利212倍のスピード出世を教えてくれることも!
そして、
上記で何気にもっとも凄いことは、
2010年11月の基点②から超激高Gランクの212倍までの経過時間が
たったの2年4か月であること。
これは、
人生に確変・革命を起こせるレベルでしょう。
(もっとも、次の事例で予定しているUTグループでも同じ究極SSランクのサインが点灯しますが、100倍株の実をつけるのに約9年を要しています。あくまで実りのスピードは結果論ですから、そういう巨大な夢も桃栗の3年より早くつかめることもあるということです。焦りは禁物です。ファストリなんて25倍に17年半も時間を要したのですから・・・)
◎図表青線枠(08年8月~11年2月)のどこで買っても100倍株、
図表水色点線枠(11年5月~12年11月)のどこで買っても10倍超~100倍株
前出の2年4か月の212倍もすごいですが、
12年2月のSFランクで買っても約1年で100倍超、
12年11月のBランクで買っても3~4か月で29倍。
(ただし、11年5月のようにSAランクのサインでも100倍には育っていないので、Sランク=100倍が確約する訳ではないことは他の事例と同じく間違えないようにしてください)
この銘柄は
本当に凄まじい急騰劇を
演じたことがわかりますね。
そして今回のように、
市場で放置された激安株が突如ロケット(※)になることは
ほかでもありますので、
その急騰劇まで、
08年も09年も10年も11年も12年もずっと、
基本的に激安・割安なこのお値打ち株を忍んで拾い、
耐えて待ち続けることが必須でした。
ここ、とても大事です。
◎急騰の裏に、時代のメガテーマに乗った事業拡大期待があった
突如のロケット急騰には、
着火前の機運:太陽光発電用架台の好調(12年2月)
着火後の急騰:太陽光発電用架台が本格拡大(12年8月)
本格的にメガテーマに乗る前の、
乗れそうな期待・機運のうちに、
有望な種・芽は仕込んでおこう。
◎100倍株の種の前に時価総額8億円→1.9億円のマイナス76.2 %のドローダウンあり
(全体市場がベア判定の時期には、小型株のCランクにこのような潜在リスクがあることを覚えて注意する)
テンバガーだろうと、
ダブルテンバガーだろうと、
ハンドレッドバガーだろうと、
つかんだタイミングによっては
7~9割減のドローダウンなんてザラにある、
それが小型大化け株投資の真実であります。
(図表内の上部の赤枠参照)
なお、
13年3月にGランクで火傷レベルに株価が過熱した後、
たったの2か月で71%ダウンとなっていることも、
利食いの大切さとともに見逃さずに覚えておきましょう。
(図表内の左側・下部の赤枠参照)
もっとも、
図表最上部の時価総額でつかんで途中に76%減があっても、
5年4か月後に63倍。
そこまで持ち続けるとしたら
有望性を信じてないとできないでしょうし、
それならおそらく買い下がっているとも思いますので、
トータルでの100倍株も成就できたと思います。
◎次の〇〇危機が恋しくなる!100倍株の天使の羽は嵐の時にやってくる
やはり激安S・SSランクの天使の羽は
今回もリーマンショックの金融危機や欧州債務危機の時
=全体相場が嵐の時に出現しています。
「〇〇危機、世界株同時暴落」
のような見出しが投資家を震撼させても、
このサイクル・教訓を明確に強く意識していれば、
きっとこぶしを握り締めて武者震いの戦に臨めますね!
◎「2期調整営業CFマイナスと自己資本比率」が初登場
今回の事例シリーズ初の
2期調整営業CFマイナスと不十分な自己資本比率(※)が、
財務に出てきたので緑の点線枠で囲いました。
(これがずっと続けば問題の芽になったかもしれませんが、この事例では大事に至らなかったようです)
※割安・割高の見方以外に安全性の観点から営業CF・自己資本比率も必要に応じて掲載
・2期調整営業CFがマイナスとは、「(前期営業CF+(2期前営業CF×0.5))<0」を意味します
・2期連続・調整営業CFがマイナスとは上記の「(前期営業CF+(2期前営業CF×0.5))<0」に加えて、「(2期前営業CF+(3期前営業CF×0.5)<0」となることです
ユニクロ(ファストリ)の成長を支えた財務で著名な安本さまの、
営業CFのマイナスになるような事業が続く会社は存続の価値ナシ!
的な教えを私も学んで取り入れているのですが、
逆にそういう脆弱な財務の会社だからこそ、
激安なバリュエーションがつくという見方もできます。
当方はその両面を踏まえて、
過去の倒産上場企業を研究し、
上記のようなポイントを踏まえて財務諸表を読みます。
他の資産の中身なども算出に組み込んでいますが、
それはこんなに簡単にはかけないので、
上記くらいは意識してみることをおすすめしておきます。
(最初の2013年の本では、さらに簡単に少なくとも3期連続営業CFが赤字に注意と書き残していますが、上記のようにちょっと手間をかけて計算したほうが、より大化け株の選定には役立つことでしょう)
◎10・100・1000倍大化け株をつかむために
これまで幾多のテンバガー、
ハーフ・ハンドレッドバガーをつかんできた
私の教訓を繰り返しシェアします。
・事業が理解でき経営者を素晴らしいと感じる等すべての企業価値>価格で買う、少なくとも妥当な範囲内で買う
・株価が妥当性の範囲から逸脱せず、将来性と伸びしろがあり続け、それに自分目線で期待できる間はホールド
・上記からの脱線の場合にはしっかり利食って売り、場合によっては撤退売りも行なうこと
・仮に途中で少し割高と判断して利食っても、有望な企業が再び魅力的な価格or状態になったら再度買い戻すこと
・マイナス●●%だから損切というルールは重要ではない
そうでなければ、
長期投資における最大の甘味を味わうことは不可能ですし、
この点はウォーレン・バフェットやピーター・リンチにも
ぜひ学んでいただければうれいしいところです。
一朝一夕では身につきませんので、
しっかりと投資力(知と精神と経験)
を磨いていきましょう。
(私も磨き続けます!)
参照資料:事例⑥ 日創プロパティ(3440)
「全期間のバリュエーション推移表」
(↑クリックで拡大できます。上記指標等の詳細がまだ未習得の方や初めてバリュエーション図解をご覧になる方は、アップルの事例で「新バリュエーション評価」の見方を詳しく解説しておりますので、まずは先にアップルの事例をご参照ください!すべての事例集はコチラから)
なお、以下は簡易的な補足です。
●ランク判定
ひとつの指標で判断せず
割高圏の数でランクを下げる減算式かつ
総合的に割安/お値打ち度の強い順を
判別できるランキング形式。
(株価が業績予想に先行し割安/割高がだましとなる場合もあり。特に海運・非鉄・不動産など景気敏感株に注意)
●各指標と基準表
<基準表>
(↑クリックして拡大できます)
損益計算書・貸借対照表・キャッシュフロー計算書の
主要3財務諸表の全てを駆使し、
バリュー・グロース重視の各指標、
ならびにそのブレンド指標を算出。
銘柄のバリュエーションを
売上、利益、ROA、キャッシュフロー、自己資本,、負債など
「成長性・収益性・効率性・安全性」のあらゆる面から算出。
全指標でバリュアブルなものを最上位にランクし、
割高なマイナス点がひとつでも多いものを下位にランクさせる独自法で
史上最大の大化け株発掘・獲得を目指します!
(なお、査定・算出に関してのご質問等はあいにくNGです)
表記の期間は
長期:10~20年
中長期:5~10年
短中期:3~5年
短期:1~3年を想定。
また、
個別銘柄の評価の際に、
独自に割安・割高判定レンジを変更しています。
以上、
【2年4か月で212倍 日創プロパティ(3440)】も合理的に獲得しうる新バリュエーション法(事例⑥)
でした。
※Next事例:リーマンショック後からコロナショック前相場で上昇率3位のUTグループ(2146)or私の苦い想い出もあるサイバーエージェント(4751)等を検討
※当記載のコンテンツは情報提供を目的としており、投資の勧誘を目的としたものではありません。株式投資には価格の変動があるため、利益を生むことも損失を生むことも両面が起こりうることが想定され、投資に関する決定はご自身の判断において行われますようお願いいたします。また、情報は正確を期するように心がけておりますが、掲載しております情報には誤り・リスク・不確定な要因を含む場合がございますことを予めご承諾ください。なお、掲載された情報等の利用に関しまして当方並びに事務局は一切責任を負うものではありませんのでご了承ください。
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